不動産News/固定資産課税台帳を見られてしまう!?

2024年8月5日及び8日に、国土交通省・総務省より、「宅地建物取引業者による固定資産課税台帳の閲覧及び評価証明書の取得について」が交付されました。

宅地建物取引業者だけでなく依頼者にも関連する内容となりますので概要をお伝えします。

固定資産課税台帳と評価証明書

固定資産課税台帳とは、地方自治体が管理する台帳で、土地や建物などの固定資産に関する情報が記録されています。これには、資産の所有者や評価額、課税標準額などの詳細が含まれており、課税額の決定に用いられます。
 (地方税法 第380条の2 固定資産課税台帳等の備付け

評価証明書は、この台帳に基づいて作成される書類で、資産の評価額やそれに基づく課税情報が記載されています。不動産の売買や相続などにおいて、この証明書は重要な役割を果たし、資産の適正な評価を確認するために使用されます。
 (地方税法 第20条の10 納税証明書の交付、第380条の3 固定資産課税台帳等の備付け

文書が交付された背景

当文書は、固定資産税に関する新たなガイドラインや手続きの変更を明確にするために交付されたものです。背景には、固定資産税に関する手続きの透明性を高めることや、不動産取引における適正な評価を確保することが求められていることが挙げられます。また、地方自治体と不動産業者、さらには資産を保有する個人や法人との間で、より円滑な情報共有と手続きが行われるようにすることが目的とされています。

出典元) 公益社団法人全日本不動産協会 【周知】宅地建物取引業者による固定資産課税台帳の閲覧及び評価証明書の取得について 

交付日前後の変更点

交付日前は、閲覧や証明書の取得手続きが煩雑であったり、手続きに時間がかかることがありました。今後、これらの手続きが簡素化され、オンラインでの手続きが可能になるなど、利便性が大幅に向上しました。また、評価基準の見直しが行われ、評価額の算出方法やその透明性が強化されています。
これにより、不動産取引における価格設定や税額算出の精度が高まり、適正な取引が促進されることが期待されています。

依頼者が留意すべき点

依頼者が特に留意すべき点は、固定資産課税台帳の情報や評価証明書を基に、資産の適正な評価額を把握する必要があります。
宅地建物取引業者が委託者に代わって迅速に評価証明書を取得することにより、その情報に基づく売却価格の設定、取引条件の検討に時間を確保することが可能となり、後々のトラブルを避けることが可能になります。

宅地建物取引業者が留意すべき点

宅地建物取引業者は、固定資産課税台帳の閲覧や評価証明書の取得手続きに精通しておく必要があります。特に、当文書に基づく手続きの変更点や新たなガイドラインを理解し、顧客に対して適切な助言ができるように準備することが求められます。
また、不動産取引においては、評価額に基づいた適正な価格設定が重要です。宅地建物取引業者および宅地建物取引士は、顧客に対して正確な情報提供を行い、信頼性の高い取引を実現するためのサポートを行うことが求められます。


当文書による固定資産税に関する手続きの改善や透明性向上は、適正な取引が促進されることになります。
宅地建物取引業者として、最新の情報と確かな知識でサポートし、安心して不動産取引を進めていただけるよう全力を尽くします。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です